2019年におすすめの「フラット35」はどれ? 銀行6社の金利を徹底比較!

「フラット35」を提供するおすすめの銀行を5社紹介しています。

フラット35の金利は、住宅金融支援機構が決めるため、ほとんどの金融機関で横並びです。

フラット35の比較ポイントは金融機関が決める事務手数料。事務手数料の支払い方法によっては、見かけの金利に影響するため、総返済額を計算する上でも重要です。

フラット35は最長35年の住宅ローンであり、人生計画にも影響するため、住宅ローンに強いプロに相談しましょう。

「フラット35」の金利はどこの銀行も同じ?

最長35年の全期間固定金利を特徴とする「フラット35」は、公的機関である「独立行政法人住宅金融支援機構」から融資を受ける住宅ローンです。

窓口となるのは、都市銀行や地方銀行をはじめとした民間の金融機関です。

しかし、顧客との間で住宅ローン契約が結ばれると同時に、住宅金融支援機構が債権を買い取ったり、保証をしたりする仕組みになっています。

したがって、フラット35の金利は取扱い金融機関ではなく、住宅金融支援機構が10年国債の値動きなどから判断し、金利を決めています。

しかし、住宅金融支援機構が決めるのは金利の上限と下限だけのため、ほとんどの取扱い金融機関は下限金利に設定しています。

そのため、フラット35の金利は差がつきにくく、どの取扱い金融機関でも横並びになる傾向があります。

ただし、住宅ローンの事務手数料の形態によって、フラット35の金利に上乗せされる場合があります。

総返済額を考える場合は、フラット35の見た目上の金利を比較するだけでなく、事務手数料についても着目する必要があります。

「フラット35」で比較すべきなのは「保証料」と「事務手数料」?

フラット35の金利は住宅金融支援機構によって決められていますが、住宅ローンの「保証料」や「事務手数料・融資手数料」は民間の金融機関が決めています。

ここでいう保証料とは、保証会社に借り入れの保証をしてもらう手数料のことです。また、事務手数料は住宅ローンを利用すること自体にかかる手数料を意味します。

この事務手数料は保証料とちがい、繰り上げ完済や、短期間で完済することによる割戻しはありません。

フラット35の手数料は、事務手数料はかかるものの、借り入れ時に保証料が一切かからない仕組みになっています。

したがって、フラット35で比較すべきポイントは、取扱い金融機関が自由に設定する事務手数料の金額です。

事務手数料はその算出方法によって2種類にわかれます。

まずは融資額に対して定率の事務手数料をとる「手数料定率型」と、融資額にかかわらず定額の事務手数料をとる「手数料定額型」です。

手数料定率型と手数料定額型には一長一短があるだけでなく、フラット35の金利にも影響があります。総返済額にも関わってくるため、両者の特徴を知ることが大切です。

融資額に対して定率の事務手数料をとる手数料定率型

手数料定率型では、融資額に対して定率の事務手数料をとります。

取扱い金融機関によって異なりますが、新規借り入れであれば、事務手数料を融資額の1.08%~2.16%に設定しているところが多いです。

手数料定率型では、融資額に連動して事務手数料の金額が上がるため、自己資金が少なく、融資額が大きい方は初期費用が高額になります。

そのかわり、手数料定率型では金利がフラット35の下限金利に設定される傾向にあるため、長期的に見ると総返済額が減少します。

融資額にかかわらず定額の事務手数料をとる手数料定額型

一方で、初期費用を抑えたい方は手数料定額型がおすすめです。

手数料定額型とは、融資額にかかわらず固定の事務手数料を支払う仕組みです。

取扱い金融機関によりますが、新規借り入れであれば、30,000円前後の事務手数料がかかるところが多いです。

手数料定率型とちがい、手数料定額型では融資額に連動して事務手数料が上がることはありません。

しかし、手数料定額型の場合は、かわりに金利が上乗せされる取扱い金融機関がほとんどです。

したがって、借入期間によっては、結果として総返済額が増加してしまう場合があります。

「フラット35」より金融機関独自のプランの方がお得な場合もある

最長35年の全期間固定金利のため、長期的な金利変動リスクが少なく、安心感の得られるフラット35ですが、特定の条件下では民間の金融機関が提供する独自プランの方がお得な場合があります。

とくに用意できる自己資金の金額がポイントです。

ここでいう自己資金とは、物件価格から借り入れ金額を差し引いた頭金に加えて、住宅ローンに必要な諸経費も含めた費用の総額のことです。

この自己資金が十分にある場合は、民間の金融機関であれば、フラット35よりも金利優遇が得られ、結果として総返済額が大きく減少するケースがあります。

また、逆に自己資金が少ない場合は、フラット35の金利が上昇し、総返済額が増加してしまう可能性があります。

住宅ローンを組む際は、民間の金融機関の独自プランも選択肢に入れて、総合的に比較検討することが大切です。

自己資金が多いと金利優遇を受けられる金融機関がある

物件価格に対して自己資金が十分に高かったり、住宅の建築資金を現金で用意したりする場合、取扱い金融機関によっては金利優遇が受けられる可能性があります。

これは変動金利型の住宅ローンだけでなく、10年固定や15~35年固定など、金利の変動リスクが少ない固定金利型の住宅ローンでも同様です。

取扱い金融機関によりますが、自己資金を用意する場合なら、物件価格の20%以上が目安です。

大幅な金利優遇が受けられると、結果として総返済額をかなり減らせます。

十分な自己資金がある方は、金利の長期的な変動リスクも考慮しつつ、自己資金の割合に応じて金利優遇を受けられないかチェックしましょう。

自己資金が少ないとフラット35の金利が上がる可能性がある

逆に物件価格に対して自己資金が少ないか、ほとんどゼロに近い場合は、フラット35だと金利が上昇してしまいます。

フラット35では物件価格に対し、借り入れ希望金額が9割を超える場合、最大年0.4%~年0.5%も金利が上昇します。

物件価格に対して最低でも10%の自己資金がない方がフラット35を利用する場合、長期的な金利の上昇リスクがない一方、総返済額が増加してしまいます。

自己資金が物件価格の10%よりも低く、なおかつ長期的な金利の変動リスクも考慮したい場合は、たとえばフラット35ではなく民間の金融機関の10年固定プランを選んだ方がお得なケースがあります。

10年固定プランであれば、自己資金が10%に満たない場合のフラット35よりも金利が安くなるため、月々の支払額はもちろん、10年後の支払い総額を抑えられます。

しかし、10年後は新しい金利が適用されるため、その際に金利が上昇していた場合は総返済額が増加してしまいます。

自己資金が乏しい場合は、フラット35以外に総返済額が少なくなるプランがないか、広い視野で比較検討することが大切です。

銀行5社の「フラット35」金利を徹底比較

フラット35の金利は、公的機関である住宅金融支援機構が上限と下限を決めています。

したがって、15~20年固定の場合も、21~35年固定の場合も、ほとんどの取扱い金融機関が下限金利を採用しており、各社横並びの状態です。

しかし、取扱い金融機関によっては、下限金利で借りるためには特定の条件が必要なところがあります。

また、事務手数料の支払い方法が、手数料定率型か手数料定額型かによって、金利が上乗せされる場合があります。

フラット35は都市銀行や地方銀行をはじめとして、信用金庫や信用組合、労働金庫、信農連、保険会社、モーゲージバンクなど非常に多くの金融機関で販売されています。

そこで今回は、数ある金融機関のなかでも金利が安く、総返済額を抑えられるフラット35を5点ご紹介します。

1. 下限金利に設定され事務手数料も優遇される「楽天銀行」のフラット35

楽天グループが運営する「楽天銀行」のフラット35の特徴は、住宅ローン金利が下限に設定されているだけでなく、事務手数料も割安な点です。

金利は15~20年固定であれば年1.21%、21~35年固定であれば年1.27%と、フラット35の下限金利のため、長期的に見ると総返済額が安くなります。

また、事務手数料は手数料定率型であるものの、1.08~1.404%(税込)と業界最低水準です。

楽天銀行が指定口座であれば、振込手数料やATM利用手数料が無料になるため、繰り上げ返済もしやすくなります。

繰り上げ返済によって借入期間を短縮したり、月々の返済額を少なくしたりできるため、結果として総返済額の減少につながります。

金利の低さに加えて、繰り上げ返済もしやすいなど、楽天銀行のフラット35は総返済額を減らしたい方におすすめです。

2. 自己資金の金額で金利優遇を得られる「ARUHI」のフラット35

「ARUHI」は、フラット35の取扱高が8年連続シェア1位であり、長期固定金利住宅ローンの最大手のひとつです。

フラット35の金利も15~20年固定が年1.210%、21~35年固定が年1.270%と、住宅金融支援機構が定める下限金利に設定されています。

さらにARUHIはフラット35と同じ長期固定金利でありながら、物件価格に占める自己資金の割合で金利優遇を得られるスーパーフラットプランを提供しています。

物件価格の2割以上の自己資金がある場合は、10年間の固定金利は年0.920%、11年目以降も年1.170%と大きく下がります。

金利が下がると総返済額の減少にもつながるため、自己資金が多い方におすすめです。

3. 下限金利を毎月採用する「住信SBIネット銀行」のフラット35

「住信SBIネット銀行」もフラット35を提供しています。

住信SBIネット銀行の住宅ローン金利は業界最低水準であり、フラット35も同様です。

15~20年固定では年1.21%、21~35年固定では年1.27%と、住宅金融支援機構の下限金利に設定されています。

今後、住宅金融支援機構の指定金利が上昇した場合でも、毎月下限金利を採用していく方針です。

さらにフラット35の場合、自己資金が借り入れ希望金額の10%に満たないと金利が上がってしまいますが、住信SBIネット銀行では自己資金がゼロでも金利の変わらないプランを提供しています。

自己資金が乏しくても有利な金利でフラット35を利用したい方におすすめです。

延べ10万人以上が利用する「財形住宅金融」の財住金フラット35

「財形住宅金融」は厚生労働大臣が認可している唯一の福利厚生会社であり、長期固定金利住宅ローンを提供しています。

2005年からフラット35の取扱いもはじめており、これまで全国で9,000社以上、延べ10万人以上が財形住宅融資を利用した実績があります。

フラット35の金利も15~20年固定で年1.21%、21~35年固定で年1.27%と、住宅金融支援機構の定める下限金利です。

財形住宅金融の事務手数料の支払い方法は、融資額の1.08%を支払う手数料定率型と、20,000円(税抜)の固定費用を支払う手数料定額型の2種類が選べます。

手数料定額型の場合、金利が大幅に上昇する金融機関が多いですが、財形住宅金融の場合はわずか年0.1%しか上昇しません。

さらに財住金の財形住宅融資を利用している場合は、事務手数料も10,800円(税込)と破格のため、住宅ローンの初期費用を抑えたい方におすすめです。

4. Aクラスの高い信用力を持つ「日本住宅ローン」のMCJフラット35

「日本住宅ローン」とは、積水ハウス、大和ハウス工業、住友林業、セキスイハイムの4大ハウスメーカーと、日立キャピタルが共同出資することで、2003年に設立された株式会社です。

大手ハウスメーカーが提携しているため、金融機関の格付けが「A(安定的)」と認定されています。

金利は標準プランの場合、15~20年固定で年1.37%、21年~35年固定で年1.43%と、ほかの金融機関と比べるとやや高めに設定されています。

そのかわり、融資手数料は32,400円(税込)と少額であり、初期費用を抑えることができます。

また、繰り上げ返済の手数料が一切かからないため、見かけの金利は高いものの、借入期間や支払い能力によっては結果的に総返済額が安くなる場合があります。

5. 手数料定率型と手数料定額型で金利が同じ「みずほ銀行」のフラット35

メガバンクのひとつである「みずほ銀行」もフラット35を提供しています。

2016年には数ある銀行のなかで、フラット35取扱い金額の1位を獲得しており、人気の借入先のひとつです。

みずほ銀行のフラット35の金利は、15~20年固定では年1.21%、21~35年固定では年1.27%と、住宅金融支援機構の下限金利です。

事務手数料の支払い方法は、借入額の1.836%を支払う手数料定率型と、32,400円(税込)の固定費用を支払う手数料定額型の2種類から選べます。

みずほ銀行のフラット35の最大の特徴は、いずれの支払い方法でも金利が変わらないことです。

とくに手数料定額型を選ぶと金利が上乗せされる金融機関が多いなか、家計の状況にあわせて柔軟に支払い方法を選べるのは大きなメリットです。

ベストな「フラット35」を選ぶためには総返済額シミュレーションとプロへの相談を

取扱い金融機関によって、さまざまなフラット35が提供されています。

しかし、見た目は住宅金融支援機構の下限金利であっても、借入額が大きいと事務手数料が膨らみ、総返済額が割高になってしまう場合があります。

また、ほかの金融機関にくらべて見た目の金利が割高に見えても、事務手数料が安かったり、借入期間が短かったりすると、実はどのプランよりもお得な場合があります。

総返済額を抑え、自分にぴったりな「フラット35」を選ぶには、金利や借入金額、借入期間を考慮して、総返済額を正確にシミュレーションする必要があります。

また、現在の資金状況をシミュレーションするだけでなく、今後の資金計画も考えることが大切です。

家を買うための資金だけでなく、今後の生活資金や、子供が生まれた場合の教育資金、さらには老後の資金繰りも考慮するなら、最長35年の長期固定金利住宅ローンであるフラット35のシミュレーションは一筋縄ではいきません。

フラット35に興味がある場合は、シミュレーションで総返済額を正確に計算し、住宅ローンや資金計画に強いプロに相談するとよいでしょう。

まとめ

「フラット35」の金利や事務手数料を比較し、広い視野で検討するのが重要です。

フラット35の金利は住宅金融支援機構によって決められるため、比較するポイントは金融機関が決める事務手数料です。

事務手数料の支払い方法によっては、見かけの金利に影響するため、総返済額を計算する上でも重要です。

フラット35は最長35年の長期固定金利住宅ローンであり、人生計画にも影響するため、住宅ローンに強いプロに相談するとよいでしょう。